東京料理サミット 2009 Tokyo Taste その3 レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ 成澤 由浩編
- Day:2009.03.05 23:00
- Cat:いべんと<イベント>
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あんまり興味のある方少ないかもしれませんが、引き続き世界料理サミットのレポートを・・・・。
以前のエントリはこちらです。その1、その2
今回はレ・クレアシヨン・ド・ナリサワ 成澤 由浩編 です!

私、レ・クレアシヨン・ド・ナリサワさんにはお邪魔したことがありません。行こう行こうと思いつつ・・・。お料理食べたこと無いのにレポも心苦しいですが、とても面白いお話し&実演だったのでご紹介します! [:わーい:]
まず最初は2001年から取り組んでいるという成澤さんのオリジナル、「生命を育む土の料理」の2006年バージョン。地層をイメージして作られています。成澤さんの料理に感銘を受けて、土を使った料理に挑戦している海外のシェフもいらっしゃるようです。
成澤さんは、長年有機栽培を実践していらっしゃる素晴らしい農家さんの野菜を使っているそうで、この土もその畑から来ています。
専門家の分析でも、この農家の土は素晴らしいそうで、粒子が細かく揃っていて、物凄く沢山の有機物が含まれているそうです。(どこの土でもできるものではないものだそうなので注意を!とのこと。(食するに安全で無かったりするので))

まずは泥のついたままのゴボウを洗わずに刻む。

ゴボウを炒めた鍋に土を加えてさらに炒める。

同じ土地の湧き水を加える。塩は全く加えません。土に含まれるミネラルが味付けとなります。これを煮詰めます。

濾したものに、くず、レシチンを加え泡立てる。

蒸して柚子で風味を付けた牡蠣、根菜のピューレの入ったグラスに注ぐ。牡蠣、根菜は地層を表しているそうです。
むふー、とっても斬新。[:拍手:] [:拍手:] 土で作った料理の旨みは、実は土中に住む微生物や昆虫などの有機物から出てきているんですって。ナルホドね~~。最先端なんだけど、素朴な料理・・・みたいな感じなんでしょうか。
成澤さんは厨房で料理を考えることは無いそうです。自然の中でその風景を切り取り、それを料理にします。「日本の四季をお皿に表現する」のだそうです。
という成澤さんの次の料理は・・・
真冬の泉の風景「水のサラダ」
田舎で見つけた湧き水とそこに自生する天然のワサビ、クレソンを使った料理です。

天然のワサビを土がついたまますりおろし、湧き水(100℃で予め煮沸したもの)をフラスコのようなものに入れる。

この機械は”エヴァポレーター”というらしい・・・
約20hpまで減圧をして、20℃位の室温で沸騰するようにするんですって。[:びっくり:]
形的にはプラネタリウムの投影機に似てるかな??? [:ひやひや:]

がっちりワサビ+湧き水の入ったフラスコを取り付けます。

減圧を開始すると、ワサビ水が沸騰し、水蒸気が上部に取り付けられた別なフラスコに集められます。水蒸気を集めた水にはワサビの香りと風味が移っています。高温で沸騰したわけではないので、フレッシュなワサビのままの香りと風味。

水蒸気を集めた水にゲル化剤を入れジュレ状にし、周りにクレソンを飾る。
スゴイです!! まさに冬の泉!! [:結晶:] 冷たく澄んだ清冽な泉のイメージを、お料理として表現してしまうなんて本当にスゴイですね・・・。[:びっくり:] [:びっくり:] 静謐な空気間まで漂うよっているようです。
そして、いまどきのレストランの厨房にはあんな機械があるんですねぇ。それも驚き・・・。[:猫2:]
その他、「加熱の技」というテーマで小鳩の調理と炭(←食べる)を使った料理の実演がありました。


細かい繊維の柔らかい舌触りを残し、最高の焼き加減にするには、
表面60℃、肉 55℃
を保つのだそうです。もちろん、素材によって温度は変わりますが(ほろほろ鳥なら57℃とか)、理想的な焼き加減になったもののデータを集めてみると、実際1℃も狂いはないそうです。
すごー [:びっくり:] 料理ってこんなに緻密なものだったんですね~~。[:ひやひや:] [:ひやひや:]


成澤さん、炭にも興味を持っていらっしゃるようで、色々な素材を炭にして実験をしていらっしゃるそうです。これは下仁田ネギを炭にして、それを粉にして焼いた松坂牛のランプ肉にまぶした一品。炭にしてもネギの風味が残っているのだそうです。
成澤さんて、非常に哲学的でありながら、緻密で理論的な方なんだなぁと思いました。
この哲学的な考察と緻密な仕事から生まれたピュアな料理は、食べる方もそれなりの覚悟を持って向かい合わないといけないものなのでしょう。
スゴイです・・・・。[:拍手:] [:拍手:] [:拍手:]
なんだかさっきからスゴイ、スゴイばっかり言ってますね。[:ひやひや:] [:ひやひや:]
これはボヤボヤしていないで、是非一度行って見ないといけませんねぇ。[:ラッキー:]
ちょっと時間が無くて、走り書きのようになってしまいました。とっても面白いセミナーだったのに、十分にお伝えできなくてすみません [:汗:][:汗:]
おわり!!
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